朝、仕事中に一本の電話。
「叔母が亡くなった」という知らせ。
びっくりして、始めは受け入れるのに時間がかった。
もう、何年も会っていない。
正確にいうと、会うことが出来なかったから。
「気にしないで行ってきて!」という言葉に甘えて
仕事をスタッフに任せて、お通夜、お葬式、
など、段取りを組んで、早々と会場に向かう最中も
まだ生きているという感じで、受け入れられない。
そして叔母の姿を見て、初めて亡くなったのだと、
受け入れたとたん、涙があふれてきた。
厳しかった叔母。
とくに、言うことを聞かず、無茶苦茶していた私は、
「井後家の恥」と言われ何度も怒られた。
教育にはウルサかった。礼儀にも厳しかった。
言われれば言われるほど、
反発していた私は、段々と、祖母とは疎遠になり、
顔を合わすことがなくなっていった。
はじめ、連絡をもらった時、
どういう顔をして、行けばいいのだろう?と
かなり自分と葛藤。
でも、叔母の顔を見たとたん、
そんな気持ちもどこかへ吹っ飛び、ただ・・ただ・・
涙がこみ上げてきた。
そして、初めて知らされた真実。
叔母はいつも、私のことを気にかけてくれていたらしく、
色々と考えてくれていたということ。
私に会いたかったということ。
それから・・それから・・・・。
・・・・・・・。
何も言えなかった。
ただ、涙があふれるだけ。
何で会いに行かなかったんやろう。。
何で電話しなかったんやろう。。
今は何度悔やんでも声をかけることができない。
最後に「ありがとう」と言えなかった。
すべてのものには終わりの瞬間がある
思う気持ちがあることは、今言うこと。
今度会った時でいいかなと思っていると
二度と言う事ができなくなってしまう事があるから。
大事な事は、そのための時間をもっと作るということ。
すべてのものには終わりの瞬間がある。
大切な人が亡くなってしまってからでは、
どんなに叫んでも、届かない。
祖母を前にして思う。
失敗ばっかりの人生だけど、
後悔しない人生を悔いのないように生きたいと。
戦争を経験し、激動の時代を生き、何事にも弱音を一切言わなかった、
祖母は、私の自慢の祖母でした。